「久保田さん……こんなの捕まえたんスけど……」
「離せッ!てめぇっ!」
「やっほー時任。縛られてるねぇ」
「ほどけよ久保ちゃん!」
「んー?いーんでない。ベットの上で縛る手間が省けるし」
「即刻ほどけッ!今すぐほどけッ!」
「別に、この場でヤっちゃってもいいんだけど」
「ぎゃー!!くそー!今度こそ久保ちゃんを捕まえられると思ったのに……」
「相変わらず仕事熱心ねぇ。でも、縄は解いてあげない」
「なんで!」
「だって、解いたら俺のこと捕まえるんでしょ?」
「当たり前だ!」
「俺は海賊。お前は水兵。相容れないもの同士だもんねぇ」
「とか言いつつ、何で嬉しそうなんだよ」
「なんかロミジュリっぽいシチュエーションで、こーゆーの萌えない?」
「あいつらの末路は、勘違いで馬鹿死にだぞ!」
「一緒に死んでくれる?時任」
「一人で死んでろ!」
「つれないねぇ……さてここで、捕まっちゃったちょっとマヌケな時任君に二択です」
「マヌケゆーなッ!」
「サメに食われるのと、俺に食われるのとどっちがイイ?」
「どっちもヤダ」
「お前をサメに食わせる気はないから、俺が食うで決定ね」
「二択の意味ねーじゃん!」
「いっそのこと、お前も海賊にならない?優遇するよー。俺が船長だし。下っ端水兵よりはいいでしょ」
「断る!俺様は常に正義なんだ!」
「あんまり説得力ないよー?」
「海賊になったら毎日お前に食われるからイヤだ!」
「良くわかってるじゃない」
「お前とか、真田とか関谷とか野放しにしておいたらここらの海が危なくてしょーがねー。海軍に毎日、通りすがりの船にセクハラされたなんつー苦情の電話がくるんだぞ」
「俺は時任しか襲わないけどね」
「苦情の電話かけるぞ!」
「まぁいいよ。水兵さんのままでも。こーやってちょくちょく会いに来てくれるし」
「会いに来てるわけじゃねぇッ!」
「その水兵さんのカッコ、そそるし」
「うわっ!ちょ、どこ触ってるんだよ!!」
「海の上で青姦を楽しもうね~」
「ちっとも楽しくね――ッ!」
「結局食われちゃうんだからさー、やっぱり海賊にならない?水兵さんのカッコのままで」
「……………………」