時任可愛い
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※何故か時任が妊娠しています
※しかも二人目です
※一子目の名前はマコトくんです
※久保時が揉めてます
※時任の身体が病弱設定です

上記を踏まえた上でどんな久保時でも大丈夫な方のみ下部「つづきはこちら」よりどうぞ





「二人目ができた」
時任がそう告げると、久保田は目を見開いた。
「……お願いだから産まないでよ」
「ヤダ」
「時任!」
「ぜってーやだ」
時任は頑なに頭を振り、久保田はその肩をきつく掴んだ。
レンズ越しの目は縋るように、懇願するように腕の中の猫目を見つめている。
「お前の体は」
「分かってる。次産んだら……ヤバいんだろ?」
一子目……マコトを産んだ時任の体は徐々に衰弱しており、二子目の出産に耐え得る可能性は極めて低かった。
産めば時任の命は――
「分かってるならこれ以上我侭言わないで。どうしても産むっていうなら、俺が腹殴って流させるよ」
「ふざけんなッ!」
その言葉に時任は久保田の襟を掴み上げんばかりに激昂する。
詰め寄る細い体を久保田は掻き抱いた。
「サイテーだって罵ってくれていい。俺はお前を失うくらいなら……子供なんて要らない」
久保田の声は僅かに震えていた。
「要らないなんて言うなッ!俺達の子だッ!!」
無理やり腕を振り解いて、時任は久保田の頬を思い切り殴った。
パァンッ!という高い音が響く。
唇を戦慄かせ、怒りに満ちた時任の目が久保田を貫いた。

「久保ちゃんの子で、俺の子で、マコトの弟だ」


産みたい。
時任の想いは痛いほど、久保田には分かった。
しかし、その為に時任を失うわけにはいかない。
母を喪うかもしれない我が子の為ではなく、ただ、時任を喪えない己の為だけに食い下がる。
「……お前の代わりなんていないんだ。時任」
「腹の子の代わりだっていねぇ。なぁぜってー死なねぇから!信じろよ!!」
死なないと時任は言った。信じろと。
自分と子供を天秤にかけるな、と。
時任は心底、自分が死なないと信じているのだろう。
ならば説得などできる筈がない。
暗い不安の海に溺れるような心地のまま、久保田は、ゆっくりと、労わるように優しく時任を抱擁した。
「……絶対、死なないでよ。時任」
「当たり前じゃん!だから……久保ちゃん……」


 


 


 「……喜んでよ」

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