時任可愛い
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うぉ~~今日寝落ちせず2:00までに六章書き上がればオンスケだ~~頑張れ頑張れ!昨日一文字も書いてないけどな!!!!!!!!
それにしても湯記軸における親友コンビの波動強すぎやろ。常に一緒なんだが。これ本当に久保時になるのか不安になってきた。悟空に時任寝取られませんかね(不安)
勘のいい方ならお気づきかもしれませんが章毎に一年経過してます。時任6ちゃいからスタートしてるよ。今、10ちゃい。久保田の年齢も決めてるけど作中では明かされなさそうだな……
因みに季節も夏から始まって、夏春秋冬のサイクルで順番に移り変わってる筈。これは縛りではなく決めた方が書きやすいからなので時節に絡む話の時は変えるかもしれない。
タイトルの時任ファイブは、舞台アダプタ役のgnkくんが戦隊ものに出るって蒼梓ちゃんが言ってたから咄嗟に脳裏に浮かんだ妄想
でもgnkくんはCVだけらしい……見たかった……変身するgnkくん……
舞台アダプタ?????アダプタは舞台化してませんが?????(発作)gnkくんの時任はベリベリキュートでしたが?????
日曜日蒼梓ちゃんと観劇したんですが、観た記憶のないしアダプタは舞台化してないけど~って舞台の話してて面白かった(笑)いつものことです。
二人とも相当なトラウマとアレルギー発症してて……
観劇したのは憂国のモリアーティです。当然のようにアルバートお兄様が好き。ずっとアルバートお兄様見てた。アルバートお兄様さいこう。
モリアーティ三兄弟本当に最高だよ……長男も三男も次男が大切過ぎて理想の三兄弟の三角関係。
長男だけ血が繋がってないパワーバランスも良い。
肝心の時任ファイブの話をせずに時間切れ……




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Ymさんへ
はじめまして!コメント有難うございます!
いえいえ、私も色んな書き方しておりますが言ってることは全部「時任可愛いペロペロ」です、考察とか銘打ってるものの
誤字のご指摘も有難うございます!貴方のお陰で一つの命が救われました!!!!!!!!
ご指摘の通り、「乗せた」が正解ですね。載せたの場合は、のせる対象がモノに限定されるようなので……後で修正します
もう一方、そこに気付くとはお目が高い!!!!!!!!実は「読むのも書くのも違和感ないけど用法にイマイチ自信がないから使わないようにしてたのに他に言い回しが思い付かなかったからついつい使っちゃった表現」でした。
これを期に調べてみたのですが、「」の前に句点はルール、かつ文章の最後が「」の場合は読点を省略するので恐らく誤用ではないようです。
が、一般的には、『久保ちゃんは、「時任可愛い」と言った。』というように地の文で「」を囲うようなので修正しときます!有難うございます!!!!!!!!
続きも頑張ります!!!!!!!!

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ジープは花喃が雨の日に拾ってきた子犬である。
スピッツと柴犬のミックスで、真っ白な顔に愛嬌のある顔立ちをしている。
一家の主の承認を受け、立派な玄奘家の一員となっている。
餌やりと朝の散歩は花喃の担当、小屋掃除は悟浄、夕方の散歩は悟空の担当だ。
散歩のルートは決まっており、途中のコンビニで悟空は必ず肉まんを買い食いしている。
こんな時間の間食は夕飯に障りそうだが、彼の胃袋に限界はないようだった。
散歩には時任が付き合うことも多く、今日も一緒だ。
コンビニの前、肉まんに齧り付く悟空の隣でフランクフルトを齧っている。
その芳醇な香りにジープは鼻を鳴らした。
「ジープも食うか?」
「犬に人間の食いものあげちゃダメなんだって」
「そーなんだ。うまいのにな」
「なー」
食べ物を全て自らの胃の中に収めると、ごみをごみ箱に捨て、二人は歩き出した。
ジープも張り切って二人を先導する。
悟空がメロンパフェを祖父と食べにくる喫茶店、七五三の写真を撮った写真スタジオ、メンチカツを買い食いしている肉屋、祖母の行きつけだったらしいブティック、玄奘一家が大好物な寿司屋、仏花のセンスが良い花屋、祖父も認める和菓子屋。
見慣れた店が立ち並ぶ町内会を進んでいく。全て縄張りだ。そうジープは思っている。
通い慣れた道。いつもの道。
梅雨が明けたばかりの空気は夏の匂いを孕んでいる。
足裏のアスファルトの温度も温い。
もうすぐ夏が来る。ジープにとっては初めての夏だ。
ジープは嬉しくなってぴょんこぴょんこと跳び跳ねた。
「はしゃいでるな、ジープ」
「散歩好きなんだ」
ジープが急に立ち止まった。
二人が訝しく思う間もなく、初めは目眩かと思った揺れが段々と大きくなる。
「地しんだっ!」
頭を抱えてしゃがみこんだ。二人を守るように傍にピタリとジープが身を寄せる。
体感にして数秒。揺れは直ぐに収まった。
ほっと息を吐いた悟空の脳裏に、押し入れの中でパニックを起こして泣いた時任の姿が過る。
「時任、だいじょぶか!?」
「平気平気。ビックリしたな~」
あっけらかんと答えた時任に、悟空は恐る恐る問いかけた。
「……地しんはへーきなのか?」
時任のパニックの原因は、地震によって閉所に閉じ込められたことだと久保田は話した。
であれば、地震そのものもトラウマなのだろうと悟空は考えたのだ。
時任が被害にあったという、ここ十年で最悪の被害を出した直下型の地震は、震源地の都市を破壊し尽くし、死者は数千人を超えるといわれる。
震度7が適用された最初の事例と言われ、数多のビルが倒壊した揺れだ。
それを体験した恐怖は尋常なものではないだろう。
少しの揺れでフラッシュバックしてもおかしくない。
だが、平素の様子そのままの時任は大きな目をぱちぱちと瞬かせた。
「いや、ふつーにこえーけど、これくらいならだいじょーぶだろ」
不自然な態度の悟空に訝しげな視線を送る。
「そうじゃなくて……昔、おし入れでパニックになってたじゃん」
「そうだっけ……その時、くぼちゃんなんて言ってた?」
「地しんの時、とじこめられたからだろうって」
「あ~……」
時任が顔を伏せた。表情を隠すように。
「地しんのことは……覚えてねーから」
直ぐにぱっと顔を上げて歩き出す。慌てて悟空もジープを引っ張って歩き出した。
時任は悟空を振り返ると少し怒ったような表情を浮かべ、
「それより、おれがへいしょきょーふしょーなのバラすなよ!だっせーから」
「言わねーけど、おれ、あん時めっちゃビビったんだからな!」
翌日の時任は普段通りだったため悟空もそれに倣ったのだが、あのように泣かせてしまったことは悟空の心にずっと痼りを残していた。
二年も前の出来事をそれこそ、地震の揺れで直ぐに思い出す程に。
悟空の言葉に時任は、バツが悪そうに顔を逸らす。
「悪かったって。おれもあんななるとは思わなかったんだよ」
これ以上、言及して欲しくない空気を察して悟空は話題を変えた。
「もうすぐ、夏休みだな……」
「そうだな……」
「何する?」
「ゲームめっちゃする」
「それ、いつもじゃん」
「じーちゃんのふろそーじも手伝う」
「それもいつもじゃん」
「花火したりー夏祭り行ったりースイカとーアイスとーかき氷とー流しそーめんとー」
「食いもんじゃん!」
「楽しみだな~夏休み」
「そうだな」
「毎日遊ぼーな」
「あったり前だろ!プールも行こうぜ!あと、海!おれさま、つりしてみてぇ!」
「めっちゃいーじゃん!どっちがいっぱいつれるか勝負しようぜ!」
「いいぜ!ぜってぇ負けねぇかんな!」
まるで先ほどのことなど忘れたように、夏休みの計画について熱く議論を交わす。
引きずらないのが悟空と時任の良いところだった。
夏休みについて話す二人の顔を見ていると、ジープの心もワクワクと躍る。
心のままにぴょんこぴょんこと跳ねる。
夕日が小さな二人と一匹の影を長く長く伸ばした。
しかし、楽しい時間が終わるのはあっという間だ。
「じゃーな、また明日な!」
「おー、またな!」
彼らは銭湯の前で別れ、それぞれの家へと帰って行く。
遠ざかる背中に向かってジープはわんっ!と吠えた。

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普通にオンスケ無理だった。Delayなう。
ここからリカバリするには今日五章上げて金曜日に六章書き上げればオンスケに戻る……
そうすると週末にpixivにサンプルアップロードできる。頑張れ。
Delayした要因は金曜日の夜に寝落ちしたことですね。
木金の夜に書くの相当キツい。仕事20時に切り上げても駄目だった。
後、土日の進捗が……平日の執筆時間考えたら土日1日二章くらいいけるやろっておもうんですけど、もう休日は体が完全にお休みモードに入って全然頭働かないし眠い。眠すぎる。
いや私後二週間しかないので本当に頑張って下さい。つべこべ言わず書いてくれ。
今回は一番書きやすい文体で書いてるのでまぁまぁ早く書けてるんですけど。
頭に文章浮かぶ時の最初の文体がこれ。文体変える時はここから変換かけるのでそれがない分、早い。
後、変な縛りもないし。紅蓮縛りばっかで本当に大変だった……
でも書く上での縛りって実は私がものを書く時の一番のモチベーションになっているので、ついつい縛り増やしちゃうんだよな。
難しいほど、燃えるので……
今回は文章は縛ってないけど話の構成は縛り入れてるので、上手く組上がるといいなぁ。
読み返すの怖いけど……読み返してこれ面白くないと思い出したら正気に返っちゃう危険があるので。正気駄目絶対。
書いた直後は本当に読みたくないんだよなぁ……自分の文章……
湯記妄想まとめたけど、そんなに踏襲してなかったな(笑)
実は軸になってる妄想は別のパターンという。入れられるエッセンスは入れたいなと思ってまとめたけど。
まとめの方、久保時が結婚することを前提にしててうける。
正気駄目絶対といいつつ私が正気の時なんてあったのだろうか……




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その日は滅多に家に帰らない捲簾の大切な家族サービスの日だった。
悟空のリクエストでテーマパークに来ている。
「すみませんねぇ、親子水入らずを邪魔しちゃって」
入場口でゲートに通したチケットを懐にしまいながら、久保田は捲簾に声を掛けた。
悟空と時任は目当てのアトラクションに向かって走り出している。
園内は花が咲き乱れ、同じく遊園地をエンジョイする人々で賑わっていた。
空はからりと晴れ、絶好の行楽日和だ。
「いーや、気にしないでくれ。うちの子も時任君と一緒がいいって言ってるし」
捲簾は青空に負けない人の好い笑顔を浮かべて、久保田の肩を叩いた。
悟空と一緒に俺も遊園地に行きたいという時任の我が儘に端を発した久保田家の同行だったが、悟空も諸手を上げて賛成していたので、捲簾に否やがあろう筈がない。
「家族で遊園地って年でもねぇんだけど……」
唯一悟浄がこの場に居ることに不服顔だった。
今日何度目かの文句を零す。
「まぁいいじゃねぇか。滅多に来れないんだしよ。肩車でもしてやろうか?」
「いらねぇよ、クソ親父!」
「これが反抗期か……」
捲簾が泣き真似をすると、悟浄は露骨に嫌そうな顔をした。
「時任にも反抗期が来るのかなぁ」
二人のやり取りを眺めていた久保田はのほほんとそう零した。
一見平気そうな顔をしているが、久保田が子猫に対するが如く過保護に甘やかす様を傍で目撃している悟浄は、時任に反抗期なんて来たら久保田さんの心臓止まりそうだな、等と内心思う。
「息子の成長の証だぜ。楽しみましょうや」
「息子ね……」
その一言に妙な含みを感じて、捲簾が片眉を上げた。
しかし言及する前に、時任が大声で久保田を呼んだ。
「くぼちゃーん! 早くー!」
「はいはい、転ばないようにね」
最初に選んだアトラクションは、青空を背に鉄の蛇が蜷局を巻き、鉄の輪を幾つも作っている中々凶悪なジェットコースターだった。
「くぼちゃんはおれのとなりな」
「悟空くんと一緒じゃなくていいの?」
「くぼちゃんがこわくないように手をつないでないとだろ?」
要約すると、怖いから手を繋いでろ、だ。
「時任は優しいな~」
小さな手をぎゅっと握る。
「ごじょー、落ちるとき、バンザイしようぜ!」
「いーぜ、途中でビビッて止めんなよチビ猿」
「さるってゆーな!」
騒ぎながら乗り込み、思う存分振り回され、昇り、落ち、腹の底から悲鳴を上げる。
ジェットコースターを降りた先では写真を売っていた。
最初に落下した際に写真を撮られていたらしい。
モニターに映った自分たちの静止画を見て時任は吹き出した。
「ぎゃはははは!くぼちゃん、前がみ全部めくれてんじゃん!」
「お前もね」
時任が大笑いするのも無理はなかった。
普段と変わらない表情のまま微動だにせずに、前髪だけ全開にした久保田のその様は妙なユーモラスさを感じさせた為だ。
「ごじょー、ちょっとビビッてねぇ? バンザイなんかちっちぇし」
「ビビッてねぇよ! タイミングが合わなかっただけだ!」
「ははっ! これも思い出だな。写真買ってくか」
悟浄が止める間もなく二家族分の写真を素早く購入する。
「俺らの分まですみませんねぇ。ありがとうございます。」
「散々写真撮ってたじゃねーか。わざわざ買うなっつーの」
「こういうのは別だろ?」
しかし悟浄がそう言うのも無理はなかった。
遊園地に来る道中、そしてアトラクションの待ち時間で既に何十枚も捲簾は子供たちを激写している。
プロのカメラマンの腕を愛する息子の為だけに惜しみなく奮っていた。
対する久保田も素人ながらスマホでカメラを静かに連写している。
保護者は保護者としての楽しみを存分に満喫していた。
遊園地のキャラクター像が三体並んだフォトスポットを見つけ、捲簾が指さす。
「おっ、そこに三人で並べよ」
「まだ撮るのか……」
呆れたように溜息を吐きながらも悟浄は素直に従う。
その隣に悟空と時任が並んだ。
ハマっている戦隊のポーズをとる悟空と時任を、
「いーねいーね!」
等と褒めちぎりながらシャッターを切りまくる捲簾。
半分我を忘れていた。
そんな捲簾の肩を叩いたものがいた。
「お子さんと写真は如何ですか?」
振り返ると、着ぐるみのキャラクターとカメラを持ったスタッフが立っていた。
「おー、サンキューな」
深く考えず、三人に手招きする。
「カッコいいお父さんねぇ」
駆け寄ってきた時任にスタッフの女性が声を掛けた。
時任が捲簾の息子だと疑っていないようだった。
苦笑して、捲簾が訂正しようとする。
「いや、ち……」
「仲良し親子ですねぇ」
雷に打たれたように背中がびくりと強張った。
どっと汗が噴き出る。
戦場で銃口を向けられた時以来の冷や汗だった。
言葉の主は直ぐに分かったが、そちらに顔を向けることは何故か憚られた。
「いや、あんたらの方がな、めっちゃ親子だって、全然!」
しどろもどろに言い訳しながら横目で伺い見た久保田の顔は静かな笑顔を湛えていた。
……いや、怖ぇって。
二人のやり取りでスタッフは自らの誤りに気付いた。
親子には見えない久保田と時任を交互に見比べる。
「あら、ごめんなさい……」
「いえ」
短く応えを返した久保田は元の雰囲気に戻っていた。
時任が肘で悟空を突く。
「父ちゃんととってもらえよ」
「親父!」
「悟浄、悟空、一緒に撮ってもらうか」
着ぐるみの前にしゃがみ、捲簾が大きく手を広げる。
前に立った息子二人の肩に手を置く。
悟浄はそっぽを向き、悟空は満面の笑みを浮かべている。
完璧な親子の構図に見えた。
「おれたちもとってもらおーぜ」
「そうね」
入れ替わりに着ぐるみの前に立ち、時任は両手のピースを大きく掲げる。
久保田はその隣に立った。
「ハイチーズ」
フラッシュが光る。
スタッフからポロライドの写真を受け取った時任は満足げにそれ眺めると、久保田に手渡す。
「久保ちゃんもってて」
視線がつやつやとした紙の表面を滑る。
自嘲気に呟やかれたそれを捲簾は聞き逃さなかった。
「……似てないなぁ」
吐息に乗せた掠れた一言は、薫風に攫われすぐに掻き消える。
結局その後、ジェットコースターに五連続で攻めた辺りで捲簾が根を上げた。
「ちょっと休憩させてくれ、マジで……」
満身創痍でベンチにへたり込む。
時には戦場を駆け回る生活をしている捲簾は体力には自信があると自負していたが、育ち盛りの男子には完敗だった。
絶叫一択。
観覧車やメリーゴーランドなんて可愛らしいものには目もくれない。
最初は何のかんのと文句を言っていた悟浄も楽しんでいるようである。
まだまだ子供なのだ。
「子供は元気だ~」
「俺たちは年ですからねぇ」
「いや、あんたは若いだろ」
しかし、久保田の年齢を知っている訳ではなかった。
二十代だろうと思う。
だが、四十代と言われても違和感のない落ち着きがある。
隣近所になって何年も経ちこうやって家族ぐるみの付き合いをしているのに、依然として彼は謎の多い男だった。
「くぼちゃん、ポップコーン食いてぇ!」
「いいよ。買っておいで」
「おれもおれも!」
「買ってこい買ってこい。悟浄は?」
「俺はフランクフルト」
お小遣いを渡すと、彼らは大はしゃぎで買いに走った。
残された大人は揃って煙草を火を付ける。
暫く黙って煙を燻らせた後、捲簾は口を開いた。
「さっきは何か、悪かったな。もしかして地雷踏んじまった?」
捲簾は写真を見た時の久保田の表情が、零した言葉が気になっていた。
久保田は薄く笑う。
「うんにゃ、別に。俺は実際、時任の父親でも兄でもないですし」
ちょっと嫉妬しちゃいましたけどね。時任と家族に見られたことないんで。
冗談めかして言う久保田に違和感を覚える。
殆ど直観に近い。
だが言葉にするほど、久保田が時任の親に見られたいと思っているようには見えなかった。
「……なぁ、ホントはあんた、何になりたいんだ?」
まいったな、と捲簾は思う。
まさか平和な日本で地雷原を進むスリルを味わうことになるなど。
「そうだなぁ……恋人とか?」
何気ないように放たれた言葉に捲簾は噎せた。
息を整えながら真剣に、児相への通報案件かと思案する。
時任はまだ小学校四年生だ。
そういう扱いをしているなら虐待になる。
だが、仮にそうだとしたらこの場で馬鹿正直に匂わせるようなことを口にするだろうか?
それに、息子の悟空はほぼ毎日のように時任と一緒に過ごしていると言っている。
何かあれば敏い悟空が気付いているだろう。
今そうでないのなら、変に騒ぎ立てる必要はないと捲簾は判断した。
時任が成長した後、彼らがどのような関係を選ぶかは彼らの自由なのだから。
「……いいんじゃねーの。そりゃ、今どうこうなっちまったら犯罪だけど……あんた、あの子の父親でも兄でもないんだろ? 何にだってなれるさ」
捲簾の言葉は久保田にとって予期しないものだったようで、細い眼を少しだけ見開く。
咎められると思っていたのだろう。
あるいはそれを望んでいたのかもしれなかった。
「……そうかな、そうかもね」
顔を伏せ、長さの残る吸い殻を携帯灰皿に捻じ込む。
独り言ちるように、
「本当は何だっていいんですけどね、傍に居れるなら。でも、決めるのは時任だから」
どういう意味か捲簾が問おうとした時、キャラメルの甘い匂いと共に息子たちが駆け戻って来たため口を噤む。
子供たちの前でこの話題を続けることは憚られた。
大人たちの微妙な空気を他所に、時任はバケツのようなポップコーンバケットを抱えて得意そうにニコニコしている。
悟空は既にポップコーンで頬を一杯にしていた。猿ではなくて栗鼠だと隣の悟浄が視線で語っている。
「くぼちゃーん!ポップコーン食おーぜ!」
「はいはい」
「食い終わったらもう一回ジェットコースターな」
「仰せのままにー」
彼らのやり取りは保護者と庇護者のそれで、色を含んだ空気はない。
けれど、久保田が時任に向ける眼差しは、その対象が恋人だと言われても違和感がない程の甘さに満ちていた。
既視感がある。こういうのをなんというんだったか。
……ああ。
捲簾は青空を仰ぐと、ため息のような白い煙をぷかぁと吐き出した。
「光源氏計画か……」
「何言ってんだ親父」

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